- Building The Glass Tower -

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設計1(基本情報)

 グラス・タワー設計のよりどころは、ネットで見付けた撮影用模型の青写真の画像です。
Blue Print 1 Blue Print 3 Blue Print 2
 上のように、状態は良いとは言えません。 というか最悪です。 元の画像は100倍以上の画素数ですが、変色して見難いのは変わりません。 図面は配置図、立面図、屋上平面図、屋上詳細図、ベース部詳細図、そして隣のPeerless Buildingの図面です。
 立面図に「1/4" = 12'-0"(FULL SIZE)」とあるのは、実物の12フィートを図面では1/4インチに縮小しているという意味なので、 図面の縮尺は1/576ということになります。
 同様に「1/2" = 1'-0"(MINITURE)」で、図面での1/2インチが模型では1フィート(24倍)だと判ります。 模型の縮尺は1/576の24倍なので、1/24ということになります。 縮尺が1/24だとすると、グラス・タワーの模型の高さは70フィート(21m)が正しいようです。 (一般に30mと言われているのは、誰かが切りの良い100フィートと言ったのが一人歩きしたのではないでしょうか。) ぴったり70フィートなのか、およそ70フィートなのかは判りませんし、何処までの高さなのかも判りません。 しかし幸いにもグラス・タワーには高いアンテナは無く、屋上に2階分くらいの高さの構造物あるだけなので、 屋上でも一番高い部分でも高さはあまり変わりません。 ですから単純に70フィートを140で割った値、つまり0.5フィート(6インチ)を1階分の高さとします。 実物はその24倍なので12フィートになります。 ベース部分の立面図でも各階の高さは12フィートになっているので間違いないはずです。
 「撮影用模型=30m」説を信じていたので、今までずっと模型の縮尺は1/18で実際の高さは540mだと思っていました。 しかしこれだと1階分の高さが21〜22cmになるので、ヤード・ ポンド法では切りの良い数字になりません。 諸説の中で一番高い33mなら24cm弱で、これもダメ。 31.5〜32mなら9インチ丁度になりますが、そもそもそういう説など無いので問題外。 やはり1/24で70フィートというのが正しいのでしょう。 1階分が12フィートと言うと少々切りが悪いのではないかと感じますが、 模型の1階分が0.5フィートというのは実に切りが良い。 やはり1/24、70フィートというのが本当だと思います。
 グラス・タワーの高さは510m、520m、540m、550mと色々言われていますが、 70フィートを24倍すれば1680フィート(512m)なので、残念ですが一番低い510mが正しいということになります。
 実はグラス・タワーの階数についてもはっきりとは判りません。 屋上は138階の床面なのか、138階の天井の上なのか? 地階は1FかGFのどちらなのか? プロムナード・ルームは2階分の高さがありそうだが、135階の高さが24フィートになるのか、 あるいは135階と136階のセットでプロムナード・ルームなのか? 給水タンクがある階も2階分の高さがありそうなのだが...等々、 疑問だらけです。

 グラス・タワーのフロアー・プランが書かれているWEBページが2つあったので、 以下に書き出してみました。

The Towering Inferno - eNotes.com Reference >> Floor plans

GF : Main Lobby
1-3 : Lobby and Continental Room
4–30 : Glass Tower Hotel
31-80 : Corporate suites
81-120 : Residential
121-133 : Unknown
134 : Kitchen-Storage Area
135 : Promenade Room
136-138 : Mechanical


Skyscraper Wiki >> Glass Tower

B6-B1 : Basements (seen in a blueprint shot)
(One of those basements is the Main Utility Room; location in screenplay is called "Basement")
1 : Plaza lobby and shopping center
M : Mezzanine depicted in movie
3-49
& 51-80
: Offices
50 : Central Security Center
65 : Duncan Enterprises main office complex
79 : Architectural offices
81-120 : Residential
134 : Kitchen Storage Area
135 : Promenade Room
136 : Utility Room
137 : Tank Storage Area
138 : Roof w/heliport


 両者を比べてみても疑問は解決しません。 結局のところ、独断と偏見で決めてしまう以外ないようです。 モデリングに影響するわけではないので、適当にでっち上げました。

GF : Main Lobby
1-3 : Lobby and Continental Room
4–30 : Glass Tower Hotel
31-49 : Offices
50 : Central Security Center
51-64 : Offices
65-66 : D.E. main office complex
67-78 : Offices
79-80 : Architectural offices
81-120 : Residential
121-133 : Unknown
134 : Kitchen-Storage Area
135-136 : Promenade Room
137 : Utility Room
138 : Tank Storage Area


 それにしても、121階〜133階は何に使うのでしょうか? 劇中での「居住スペースは120階まで」という台詞以外に根拠はありません。 思い当たるのは、原作のひとつである「The Tower」では125階建てだったことです。 125階の設定が途中で138階に変更されたのに、脚本のその部分だけ直すのを忘れたという可能性はあるでしょうか? あるいは、120階〜133階も(下層階のよりも高級な)ホテルではないでしょうか。 ホテルのすぐ上がプロムナード・ルームというのは現実的だと思います。

 ベース部分の立面図によると地階だけは20フィートの高さがあるので、 1階分の高さ12フィートで計算すると、屋上までの高さは1676フィート(510.8m)です。 屋上の構造物の最大高さは22.5フィートなので、最大高さは1698.5フィート(517.7m)ということになります。 70フィートを24倍した1680フィート(512.1m)と近い数字になるので、これで問題無いはずです。

(2011/11/04、2011/11/15修正)


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